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南アフリカ原産の愛の花【アガパンサス】花言葉と物語

【植物図鑑】

梅雨の時季に爽やかなブルー系の花を咲かせるアガパンサス。丈夫で育てやすく、花壇やガーデン、公園などで見る人を楽しませてくれるほか、切り花やフラワーアレンジなどにも利用されています。ギリシャ語の「愛の花」を意味する名前を持つアガパンサスの魅力に迫ります。

アガパンサスとは

南アフリカが原産地であるアガパンサスの原種は10~20種、園芸品種は300種以上があるとされています。花の形、株の大きさもさまざまあり、常緑性のタイプや冬に地上部が枯れるもの、花色も、白、青、紫、また褐色の品種もあります。開花時期は5~7月。夏に差し掛かる6月末頃に見頃を迎えます。

学名の「Agapanthus(アガパンサス)」は、ギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源ですが、agapeは情熱的な愛というより、無償の愛といったニュアンスの言葉で、古代ギリシャでは神が人々へ与える愛情、無限の愛という意味で使われていました。

小さなユリに似た花をたくさん咲かせるので英名では「アフリカンリリー」、日本では、花姿がクンシラン(君子蘭)に似ていることから、ムラサキクンシランとも呼ばれます。

花びらがユリに似ていることもあり、ユリ科に分類されていたこともありましたが、現在はヒガンバナ科に分けられています。

アガパンサスの花言葉と物語

花言葉

「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」「優しい気持ち」誠実な愛

恋心や愛しい気持ちをのせて、花を贈ると素敵ですね。「知的な装い」の花言葉は、涼しげで繊細な淡い青色のアガパンサスにぴったり。白い花には「誠実な愛」という花言葉が似合います。

アガパンサスは、南アフリカ原産の美しい花ですが、実はギリシャ神話の愛と美の物語に深く関わっています。

ギリシャ神話に登場する万能の神・ゼウスは、その力強さと知性から多くの神々や人間から尊敬されていました。しかし、ゼウスには 「恋多き神」 という一面もありました。

ある日、ゼウスは虹の女神・イリス (アイリス) に一目惚れしてしまい追いかけ回すようになります。困ったイリスは、ゼウスの妻である女神・ヘラに助けを求めます。

ヘラはイリスに、七色の首飾りを授け、神の酒をふりかけました。するとイリスは虹の姿に変身し、ゼウスから逃れ自由に空を飛べるようになりました。

その際に、イリスからこぼれた神の酒が地上に滴り落ち、美しい花が咲きました。それが、 アガパンサスです。

まとめ

南アフリカ原産のアガパンサスは、「愛の花」を意味する言葉が名前の由来で、ギリシャ神話にも登場します。

日本では、梅雨の時期に涼感を与えてくれる花姿、また知性的なイメージから「知的な装い」という花言葉も生まれています。

丈夫で育てやすいので、庭で栽培を楽しんだり、切り花やフラワーアレンジメントに利用したりして、爽やかに梅雨を過ごしてください。

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