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マンガラ(火星)とアシュタガンダ(8つの香草) – 戦士の神と聖なる芳香の物語

神々と花 ヒンドゥー教の神話編

火曜日の朝、寺院に赤い花の香りが満ちるとき——

古代インドの人々は、この日を火星神マンガラに捧げてきました。赤い肌を持ち、牡羊に乗り、武器を手にした戦士の姿。そして、8つの聖なる香草が調合されたアシュタガンダの芳香——

火と土、力と香り、戦いと祈り——それらは一つの物語を紡いでいました。

マンガラは勇気と行動力を司り、アシュタガンダは心を鎮め、負のエネルギーを浄化します。火星の激しさと香草の穏やかさ、相反する二つの力が調和する場所に、インドの叡智が息づいています。



マンガラ神とは

マンガラ神
E. A. Rodrigues(Public Domain)

プロフィール

サンスクリット語表記: मङ्गल (Maṅgala)
日本語: マンガラ、火星神

役割・司るもの

  • 火星と戦いの支配者: 勇気、力、戦闘能力を司る
  • 土地と兄弟の守護者: 不動産、土地、兄弟姉妹との関係
  • 行動力とエネルギー: 決断力、実行力、肉体的活力
  • 怒りと情熱: 激しい感情、闘争心、競争心
  • 外科手術と技術: 切断、分離、精密な作業

シンボルと容姿

マンガラは若く力強い戦士の姿で描かれます。

  • 赤い肌: 火星の赤、血の色、戦いのエネルギー
  • 四本の腕: 武器と恩寵のムドラーを持つ
  • 牡羊の乗り物: 火の要素、突進力、勇気の象徴
  • 手に持つもの: トリシューラ(三叉槍)、ガダ(棍棒)、蓮の花、恩寵のムドラー
  • 頭飾り: 赤い宝石、または炎の冠

主要な別名や化身

  • アンガーラカ (Aṅgāraka): 「燃える炭」「赤く輝く者」
  • ローヒターンガ (Lohitāṅga): 「赤い身体を持つ者」
  • バウマ (Bhauma): 「大地の子」地母神ブーミの息子
  • クジャ (Kuja): 「大地から生まれた者」
  • ラクタヴァルナ (Raktavarṇa): 「赤い色の神」

マンガラにまつわる主要神話

シヴァの血から生まれた戦士

シヴァ神
Gururaj Malekar(Wikimedia Commons)
CC BY-SA 4.

最も有名な伝承によれば、マンガラはシヴァ神の第三の目から滴り落ちた血と汗から生まれました。

太古の昔、強大な悪魔タ ーラカースラが世界を脅かしていました。諸神は彼を倒せる戦士の誕生を待ち望みました。シヴァ神が瞑想から目覚めたとき、その額の第三の目から一滴の血が滴り落ちました。

その血が大地に触れた瞬間、赤い肌を持つ力強い戦士が現れました。これがマンガラです。彼は生まれながらにして戦いの技術を持ち、勇気と力に満ちていました。

シヴァはこの息子に火星を授け、火曜日を彼の日としました。マンガラは以来、戦士たちの守護神として崇められるようになりました。

ヴィシュヌとブーミの息子

Rajasekhar1961(Wikimedia Commons)
CC BY-SA 4.0
ヴィシュヌ神の化身ヴァラーハが、海に沈んだ地母神ブーミを救い上げる場面

もう一つの伝承では、マンガラはヴィシュヌとブーミ(大地の女神)の間に生まれたとされます。

太古の時代、大地は海底に沈められていました。女神ブーミは苦しみの中で助けを求めました。ヴィシュヌ神はヴァラーハ(猪)の姿となり、海底へ潜りました。

巨大な猪は牙で大地を掬い上げ、海から引き上げました。その時、ヴィシュヌのエネルギーとブーミの力が結合し、マンガラが誕生しました。

このため、マンガラは「バウマ(大地の子)」とも呼ばれ、土地や不動産を司る神とされています。大地から生まれた者として、彼は土地の所有、農業、建築とも深く結びついています。

カールッティケーヤとの関連

軍神カールッティケーヤ
Public Domain/Wikimedia Commons)

マンガラはしばしば軍神カールッティケーヤ(スカンダ)と同一視されます。両者とも若い戦士の姿で、赤い色と関連し、武器を持ちます。

しかし、伝統的な図像学では、カールッティケーヤは孔雀に乗り、六つの顔を持つのに対し、マンガラは牡羊に乗り、通常四本の腕を持つ一つの顔として描かれます。

両者は戦いの神として、火曜日に共に礼拝されることがあります。


マンガラと香草・花の物語

なぜ赤い花と香草なのか

マンガラは激しい火のエネルギーを持つ神です。しかし、その力は制御されなければ破壊的になります。ここに、香草と花の役割があります。

赤い花の象徴: 赤いハイビスカス、赤い蓮、赤いバラは、マンガラの火のエネルギーと共鳴します。これらの花を捧げることで、その力を建設的な方向へ導きます。

香草による浄化: アシュタガンダ(8つの香草)の芳香は、マンガラの激しいエネルギーを和らげ、心を落ち着かせます。怒りを静め、勇気を智慧へと変換するのです。

冷却の原理: マンガラは「熱い」惑星とされます。アシュタガンダに含まれる白檀、樟脳、ターメリックなどは、冷却性(シータラ)を持ち、過度な熱を鎮めます。

花と香草にまつわる伝説

戦士の額に塗られた白檀: 古代の叙事詩『マハーバーラタ』では、戦士たちが戦いの前に白檀のペーストを額に塗る場面が描かれます。これは心を落ち着かせ、正しい判断力を保つためでした。マンガラへの礼拝も同じ原理に基づいています。

8つの香りの起源: ある伝説では、クリシュナ神の身体から自然に8つの神聖な香りが放たれていたとされます。これがアシュタガンダの起源となり、神々への最高の供物とされるようになりました。

赤檀(ラクタチャンダン)の物語: 南インドの森に生える赤檀は、その赤い色からマンガラと特別な関係があるとされます。この木から作られた粉末は、火星の悪影響を和らげる力を持つと信じられています。

象徴的な意味

色の象徴

  • 赤色: 血、勇気、エネルギー、情熱、戦い
  • 深紅: 決意、力、勝利
  • 黄色(ターメリック): 浄化、知恵、冷却

香りの象徴

  • 白檀の香り: 心の平静、怒りの鎮静
  • 樟脳の香り: 浄化、集中力
  • サフランの香り: 神聖さ、高貴さ
  • トゥルシーの香り: 保護、祝福

アシュタガンダ(8つの香草)

アシュタガンダとは

サンスクリット語: अष्टगन्ध (Aṣṭagandha)
意味: アシュタ(8) + ガンダ(香り) = 8つの香り

アシュタガンダは8つの聖なる芳香物質を調合したもので、ヒンドゥー教の礼拝において最も神聖な供物の一つです。額に塗るティラカ(ティッカ)として、また神像への供養として用いられます。

ティラカをした男性
CC BY 2.0(via Wikimedia Commons)

8つの成分

伝統的なアシュタガンダの8つの成分は以下の通りです(地域や伝統により若干の違いがあります)

1. ゴーロチャン (Gorochan)

  • 牛の胆石から得られる黄色の物質
  • 非常に貴重で、浄化と冷却の性質を持つ
  • 額に塗ると心を落ち着かせる

2. 白檀 (Chandan / Sandalwood)

  • 学名: Santalum album
  • 冷却性が最も高い香木
  • 心の平静、瞑想の深化
  • マンガラの熱を鎮める最重要成分

3. ターメリック (Haldi / Turmeric)

  • 学名: Curcuma longa
  • 黄金色、浄化と保護の力
  • 抗炎症作用、皮膚への恩恵
  • 負のエネルギーを払う

4. サフラン (Kesar / Saffron)

  • 学名: Crocus sativus
  • 最も高価なスパイス
  • 神聖さ、純粋性の象徴
  • 心を高揚させ、霊性を高める

5. 樟脳 (Kapoor / Camphor)

  • 学名: Cinnamomum camphora
  • 強い浄化の力
  • 邪気を払い、空間を清める
  • 集中力を高める

6. カプールカチリ (Kapoor Kachli)

  • 学名: Hedychium spicatum
  • ヒマラヤ原産の香草
  • 白檀に似た香り
  • 冷却と鎮静の性質

7. ムスク (Kasturi / Musk)

  • 伝統的には麝香鹿から
  • 現代では植物性代替品を使用
  • 官能的で深い香り
  • 神聖さと永続性の象徴

8. ナーグケーサル (Nagkesar)

  • 学名: Mesua ferrea
  • 鉄の木とも呼ばれる
  • 黄金色の雄しべから採取
  • 芳香性、薬効性が高い

現代の調合: 現代では、クムクム(赤い粉)、トゥルシーの葉、香油なども加えられることがあります。

アシュタガンダの性質

アーユルヴェーダ的性質

  • 冷却性(シータ・ヴィーリヤ)
  • ピッタ(火の要素)を鎮める
  • ヴァータ(風の要素)を安定させる
  • サットヴィック(純粋性)を高める

霊的性質

  • 第三の目(アジュニャ・チャクラ)を活性化
  • 負のエネルギーから保護
  • 瞑想を深める
  • 神聖な雰囲気を作り出す

供花とされる花々

ジャパークスマ(赤いハイビスカス) – Japakusuma

植物学的情報

  • 学名: Hibiscus rosa-sinensis
  • 科名: アオイ科
  • 原産地: 東アジア
  • 開花時期: 通年

外観の特徴: 大きな赤い花、長く突き出た雄しべの柱。一日花で、朝に咲き夕方には萎む。

インドでの呼び名

  • サンスクリット語: जपाकुसुम (Japākusuma)
  • ヒンディー語: गुड़हल (Gudhal)
  • タミル語: செம்பருத்தி (Semparuthi)

象徴的意味: 赤いハイビスカスは勇気と力の象徴。一日で散る性質は、戦士の潔さを表します。

使用方法: 新鮮な赤いハイビスカスを摘み、火曜日の朝、マンガラの神像に捧げます。

ラクタ・パドマ(赤い蓮) – Rakta Padma

植物学的情報

  • 学名: Nelumbo nucifera (赤色品種)
  • 科名: ハス科
  • 開花時期: 夏から初秋

象徴的意味: 赤い蓮は精神的な力と勇気を表します。泥の中から咲く姿は、困難を克服する戦士の心を象徴します。

使用方法: 完全に開いた赤い蓮の花を水盤に浮かべて捧げます。

ラクタチャンダン(赤檀) – Red Sandalwood

植物学的情報

  • 学名: Pterocarpus santalinus
  • 科名: マメ科
  • 原産地: 南インド

外観の特徴: 心材が深紅色の貴重な木。粉末にして使用します。

インドでの呼び名

  • サンスクリット語: रक्तचन्दन (Raktachandan)
  • ヒンディー語: लाल चन्दन (Lal Chandan)
  • タミル語: செவ்வந்தி (Sevvanthi)

象徴的意味: 赤い色はマンガラの本質を表し、檀木の香りは心を鎮めます。火星の激しさと穏やかさの両面を体現しています。

使用方法: 粉末を水と混ぜてペーストを作り、神像に塗ります。または額のティラカとして使用します。

アヌラク(紅色の花々)

意味: アヌラク(अनुराग)は「愛着」「情熱」を意味し、紅色や深紅色の花全般を指します。

含まれる花々

  • バラ(赤)
  • カーネーション(赤)
  • マリーゴールド(赤オレンジ)
  • ケイトウ(赤)
  • ザクロの花

使用方法: これらの花々を組み合わせて花輪を作り、マンガラへの供物とします。


供花の儀式とマントラ

マンガラへの基本的なプージャ(礼拝)の方法

マンガラへの礼拝は、特に火曜日(マンガラヴァーラ)の朝に行われます。火星の影響が強い人、マンガラ・ドーシャを持つ人、兄弟との関係改善を望む人、勇気や決断力を求める人に推奨されます。

礼拝の準備

  1. 早朝の沐浴: 火曜日の朝、日の出前に沐浴します
  2. 赤い衣服: できれば赤またはオレンジ色の衣服を着ます
  3. 礼拝所の準備: 清潔な場所にマンガラの絵または像を安置します
  4. 供物の用意: 赤い花々、アシュタガンダ、赤レンズ豆(マスール・ダール)、ジャグリー、赤い果物

礼拝の手順

  1. アチャマナ(浄化): 水を三回すすぎ、身を清めます
  2. サンカルパ(誓願)
    • 「私は勇気と決断力、兄弟との調和のために火星神マンガラを礼拝します」
  3. ディヤーナ(瞑想): マンガラの姿を心に思い描きます
    • 赤い肌を持ち、牡羊に乗る戦士
    • 四本の腕に武器と蓮を持つ姿
  4. プシュパーンジャリ(花の供養)
    • 赤いハイビスカス、赤い蓮を捧げます
    • マントラを唱えながら一輪ずつ供えます
  5. アシュタガンダの塗布
    • アシュタガンダのペーストを神像の額に塗ります
    • 自分の額にもティラカとして塗ります
  6. ドゥーパとディーパ
    • 香を焚き、ギーのランプを灯します
  7. ナイヴェーディヤ
    • 赤レンズ豆で作った料理、ジャグリー、赤い果物を捧げます
  8. マントラ・ジャパ
    • マンガラのマントラを108回唱えます
  9. ハヌマーン・チャーリーサの詠唱:
    • 火曜日はハヌマーン神の日でもあります
    • ハヌマーン・チャーリーサ(40節の讃歌)を詠唱することも吉祥です

花を捧げる際のマントラ

基本的なマンガラ・マントラ

ॐ अङ्गारकाय नमः
Om Aṅgārakāya Namaḥ
オーム アンガーラカーヤ ナマハ
(火星神アンガーラカに敬礼いたします)

マンガラ・ガーヤトリー・マントラ

ॐ अङ्गारकाय विद्महे शक्तिहस्ताय धीमहि तन्नो भौमः प्रचोदयात्
Om Aṅgārakāya Vidmahe Śaktihastāya Dhīmahi Tanno Bhaumaḥ Prachodayāt
オーム アンガーラカーヤ ヴィッドマヘー シャクティハスターヤ ディーマヒ タンノー バウマハ プラチョーダヤート
(燃える炭の神を知り、武器を持つ方を瞑想します。大地の子マンガラよ、私たちを照らしてください)

花を捧げる際の特別なマントラ

ॐ धरणीगर्भ संभूत विद्युत्कान्ति समप्रभ
कुमार शक्तिहस्त च तं मङ्गलं प्रणमाम्यहम्
पुष्पाञ्जलिं गृहाण मे सर्वविघ्न विनाशक

Om Dharaṇīgarbha Saṁbhūta Vidyutkānti Samaprabha
Kumāra Śaktihasta Cha Taṁ Maṅgalaṁ Praṇamāmyaham
Puṣpāñjaliṁ Gṛhāṇa Me Sarvavighna Vināśaka

オーム ダラニーガルバ サンブータ ヴィドゥットカーンティ サマプラバ
クマーラ シャクティハスタ チャ タム マンガラム プラナマーミャハム
プシュパーンジャリム グリハーナ メー サルヴァヴィグナ ヴィナーシャカ

(大地の胎内から生まれた方、稲妻のように輝く方
若き戦士、武器を持つ方、マンガラよ、私はあなたに礼拝します
この花の捧げ物をお受け取りください、すべての障害を取り除く方よ)

108回唱える根本マントラ

ॐ क्रां क्रीं क्रौं सः भौमाय नमः
Om Krāṁ Krīṁ Krauṁ Saḥ Bhaumāya Namaḥ
オーム クラーム クリーム クラウム サハ バウマーヤ ナマハ
(マンガラのビージャ・マントラ:種子真言)

占星術におけるマンガラ(火星)

行動力の表示体

インド占星術(ジョーティッシュ)において、マンガラは行動、エネルギー、勇気を表します。西洋占星術でも、火星は同様の役割を持ちます。

マンガラが表すもの

  • 行動とエネルギー: 実行力、推進力、肉体的活力
  • 勇気と戦闘: 勇敢さ、競争心、闘争本能
  • 兄弟姉妹: 特に弟や妹との関係
  • 土地と不動産: 土地の所有、建築、農業
  • 技術と外科: 機械操作、外科手術、精密作業
  • 怒りと衝動: 激しい感情、短気、衝動性

マンガラの吉凶

強いマンガラの特徴

マンガラが高揚(山羊座)、自室(牡羊座、蠍座)、または良い位置にあるとき

  • 強い意志力と決断力
  • 優れた体力と活力
  • リーダーシップと勇気
  • 技術的才能
  • 土地や不動産での成功
  • スポーツや競技での優位性

弱いマンガラの特徴

マンガラが減衰(蟹座)、または困難な位置にあるとき

  • 短気、怒りっぽさ
  • 衝動的な行動
  • 事故や怪我のリスク
  • 兄弟姉妹との対立
  • 血液や筋肉の問題
  • 訴訟や紛争

マンガラ・ドーシャ(Mangal Dosha)

インド占星術で最もよく知られる概念の一つが「マンガラ・ドーシャ」です。

マンガラ・ドーシャとは: 出生ホロスコープにおいて、マンガラが特定のハウス(1室、2室、4室、7室、8室、12室)に位置する場合、その人は「マンガリク(Manglik)」と呼ばれます。

影響: 結婚生活に困難をもたらす可能性があるとされます。不和、事故、健康問題、経済的困難、配偶者との死別などのリスク。

救済策

  • 同じくマンガリクの人と結婚する
  • 結婚前に木や神像と象徴的な結婚をする(クンバ・ヴィヴァーハ)
  • マンガラへの定期的な礼拝
  • ハヌマーン神への礼拝(火曜日)
  • 赤い珊瑚(コーラル)の着用

12星座におけるマンガラ

  • 牡羊座: 自室、最も強い。開拓者、戦士のエネルギー
  • 牡牛座: 粘り強い行動力、物質的野心
  • 双子座: 鋭い知性、議論好き
  • 蟹座: 減衰、感情的衝動性
  • 獅子座: 高貴な勇気、リーダーシップ
  • 乙女座: 精密な技術、批判的分析
  • 天秤座: 調和を求める戦い
  • 蠍座: 自室、深い情熱、変容の力
  • 射手座: 理想のための戦い
  • 山羊座: 高揚、戦略的行動、達成
  • 水瓶座: 革新的な行動
  • 魚座: 霊的な戦い、献身

現代における実践

インドの寺院での実際の慣習

火曜日の特別礼拝: すべてのナヴァグラハ寺院では、火曜日にマンガラへの特別なプージャが行われます。ハヌマーン寺院でも同様の礼拝があります。

アシュタガンダの使用: 寺院では、司祭がアシュタガンダのペーストを作り、神像に塗布します。参拝者の額にもティラカとして塗られます。

赤い花の供養: 信者たちは赤いハイビスカス、赤い蓮を持参します。特に結婚を控えた人々、マンガラ・ドーシャを持つ人々が熱心に礼拝します。

家庭での礼拝方法

簡易的な火曜日の礼拝

  1. 早朝、沐浴後、東向きに座ります
  2. マンガラの絵または赤い布を安置します
  3. 赤い花一輪を供えます
  4. アシュタガンダ(市販のもの)で額にティラカを塗ります
  5. 「Om Aṅgārakāya Namaḥ」を108回唱えます
  6. ハヌマーン・チャーリーサを詠唱します(任意)

マンガラ・ドーシャの救済策

  1. 毎火曜日、断食または一日一食にする
  2. 赤レンズ豆(マスール・ダール)を貧しい人々に寄付する
  3. ハヌマーン寺院を訪れ、油を捧げる
  4. マンガラ・マントラを毎日108回唱える
  5. 赤い珊瑚を金または銅の指輪にはめて薬指に着ける(占星術師の指導のもと)

入手可能な代替の花と香草(日本で手に入りやすいもの)

赤い花の代替

  • 赤いハイビスカス: 夏季、園芸店で入手可能
  • 赤いバラ: 一年中入手可能(刺を取り除く)
  • 赤いカーネーション: 手軽に入手可能
  • 赤いガーベラ: 鮮やかで適している
  • ケイトウ: 夏から秋、炎のような形状
  • サルビア(赤): 育てやすい
  • 赤いダリア: 夏から秋、大輪

アシュタガンダの代替

完全な8成分を揃えるのは困難ですが、以下の組み合わせで簡易版を作れます

  • 白檀粉: オンラインで入手可能
  • ターメリック粉: スーパーで入手可能
  • 樟脳: 薬局で入手可能
  • サフラン: 高価だが少量でよい
  • シナモン粉: 香りの代替として
  • ローズウォーター: 混合用の液体として

簡易アシュタガンダの作り方

  1. 白檀粉(大さじ2)、ターメリック粉(小さじ1)、樟脳粉末(少量)、サフラン(数本)を混ぜる
  2. ローズウォーターまたは普通の水で練ってペースト状にする
  3. 密閉容器で保存し、数日以内に使用する

結び:戦士の心と香草の智慧

マンガラと香草・花々の関係は、力と穏やかさ、激しさと調和の絶妙なバランスを教えてくれます。

シヴァの血から生まれた、あるいは大地の女神から生まれた戦士神。赤い肌を持ち、牡羊に乗り、武器を手にする姿。その火のような激しいエネルギー——

しかし、そのエネルギーを制御し、建設的な方向へ導くために、8つの聖なる香草が調合されます。白檀の冷却性、ターメリックの浄化力、サフランの神聖さ、樟脳の清浄さ——アシュタガンダは、戦士の心を落ち着かせ、怒りを智慧へと変えるのです。

赤いハイビスカスは一日で散ります。それは戦士の潔さ、執着のない行動を象徴します。赤い蓮は泥の中から咲きます。それは困難の中でも勇気を失わない心を表します。

インドでは今も、火曜日になると多くの人々が赤い花々とアシュタガンダを手に寺院を訪れます。マンガラ・ドーシャを持つ人々は、結婚生活の調和を願って礼拝を続けます。ハヌマーン寺院には、勇気と力を求める人々が集まります。

日本で実践する場合も、赤いバラやカーネーション、簡易版のアシュタガンダで礼拝を行うことができます。大切なのは、火星のエネルギー——勇気、決断力、行動力——を求めながら、同時に心の平静を保つことです。

火曜日の朝、赤い花を手に取るとき——

それは何千年も続く伝統の一部です。戦士の勇気と、香草の智慧。力と穏やかさ。行動と瞑想。

マンガラの赤と、アシュタガンダの芳香が教える物語は、こうして語り継がれていくのです。


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