春の息吹を感じ始める頃、花々が次々と咲き始め、私たちの心を和ませてくれます。 冬の寒さから解放され、生命力に満ち溢れた花々を目にすると、心も軽やかになりますね。
今回は、春の訪れを告げる代表的な花々、マグノリア、スミレ、スズラン、スイートピー、ヒヤシンス、アネモネの魅力と、そのエネルギーを凝縮したフラワーエッセンスとエッセンシャルオイルをご紹介します。
花々の美しい姿や香りに癒されながら、自然のパワーを感じてみましょう。
春の訪れを感じさせてくれる花々
マグノリア

- サクラモクレン 学名:Magnolia × soulangeana
- シモクレン 学名: Magnolia liliiflora
- ハクモクレン 学名:Magnolia denudata 花言葉:「自然への愛」「気高さ」「高潔な心」「慈悲」
- コブシ 学名:Magnolia kobus 花言葉:「愛らしさ」「友情」「信頼」「歓迎」
- オガタマノキ 学名:Magnolia compressa
- モクレン全体の花言葉 「自然への愛」「崇高」「持続性」「威厳」
マグノリアは、モクレン科の植物の総称で、 モクレン、ハクモクレン、コブシなど、 様々な種類があります。
種類によって花の色や形も様々で、純白で大きな花を咲かせるハクモクレンや、可愛らしいピンク色のコブシなど、 それぞれに違った魅力があります。
美しい花と上品な香りで、古くから多くの人々を魅了してきた花木です。
高い木に咲くマグノリアは、風に乗ってふわりと香りが漂ってくるのが、また何とも言えない魅力です。
日本だけでなく、世界中で愛されている花の一つと言えるでしょう。
スミレ

- 学名:viola mandshurica
- 科・属名:スミレ科・スミレ属
- 花言葉:「謙虚」「小さな幸せ」「純潔」「希望」「つつましい喜び」
春の野山にそっと咲くスミレは、小さく可憐な姿で私たちの心を和ませてくれる花です。 淡紫色や白色、ピンク色や黄色など、色とりどりの花を咲かせ、春の訪れを知らせてくれます。
古くから愛されてきたスミレ「春の野にすみれ摘みにと来しわれそ 野をなつかしみ一夜寝にける」 万葉集にも詠まれたスミレは、古くから日本人に愛されてきました。
中国東北部や朝鮮半島では、漢方薬としても利用され、人々の健康を支えてきた歴史もあります。
パンジーやビオラもスミレの仲間
園芸店でよく見かけるパンジーやビオラは、ヨーロッパ原産の野生スミレを改良して作られた園芸品種です。
どちらもスミレ科スミレ属で、パンジーは大きな花と豊富な花色が特徴、ビオラは小ぶりな花がたくさん咲くのが特徴です。
逞しい生命力を持つ野生種
日本の野山に自生するスミレは、パンジーやビオラに比べると小ぶりですが、丈夫でたくましく育ちます。
一年草のパンジーやビオラに対し、スミレは多年草なので、年を越えて何度も花を咲かせる強い生命力を持っています。
名前の由来
パンジーの名前は、フランス語の「パンセ(思想)」に由来し、 咲いた花が物思いにふけっているように見えることから名付けられたと言われています。
花言葉
スミレの花言葉は「謙虚」「小さな幸せ」「純潔」「希望」「つつましい喜び」、パンジーの花言葉は「物思い」「思慮深さ」「思い出」「私のことを思ってください」、ビオラの花言葉は「誠実」「信頼」「純愛」「少女の恋」などがあります。
スミレは、小さく可憐な姿の中に、力強い生命力と豊かな意味を持つ花です。
春の野山で見かけた際には、ぜひその美しさに癒されてください。
スズラン

- 学名:Convallaria majalis
- 科・属名:キジカクシ科・スズラン属
- 花言葉:「再び幸せが訪れる」「純粋」
春から初夏にかけて、小さくて可愛らしい白い花を咲かせるスズラン。
その可憐な姿と甘く繊細な香りは、多くの人を魅了し、清らかさや幸せを象徴する花として、古くから愛されてきました。
種類
スズランには、ドイツスズラン、日本原産のスズラン、 ピンクスズラン、斑入りのスズランなど、様々な種類があります。
それぞれに特徴的な花の色や形、香りがあり、私たちの目を楽しませてくれます。
注意点
そんな愛らしいスズランですが、実は全草に毒を含んでいるので、注意が必要です。
特に球根は有毒で、誤って食べると中毒症状を引き起こす可能性があります。
小さなお子さんやペットがいるご家庭では、スズランを育てる際には、手の届かない場所に置くなど、注意が必要です。
スズランは、「再び幸せが訪れる」「純粋」という花言葉を持っています。
その可愛らしい姿と甘い香りは、結婚式のブーケにもよく使われます。
スズランはフランス語でミュゲと呼ばれ、ローズ、ジャスミン、ミュゲは、世界3大フローラルとして、フレグランス界で非常に重要な香料です。スミレを加えて4大フローラルと呼ばれることもあります。
希少なミュゲの香り
ミュゲは、天然の精油がほとんど採れない、希少な花です。しかし、その清らかで可憐な香りは、多くの人々を魅了し続けています。
パフューマーの情熱
天然の精油が希少なミュゲの香りは、パフューマーたちのイマジネーションと技術によって、再現されています。
数あるスズランの香水の中でも、ひときわ人気が高い、Diorのディオリッシモなどは、時代を超えて愛され続けています。「スズランの香りを身にまとう女性は、きっと幸せになれる」そんなディオールの願いが込められた、名香として知られています。
スズランは、美しさと香り、そして毒性を併せ持つ、少し不思議な魅力を持つ花です。
その可憐な姿に癒される一方で、毒性には十分に注意し、安全に楽しんでください。
スイートピー

- 学名: Lathyrus odoratus
- 科・属名:マメ科 レンリソウ属
スイートピーは、 可愛らしい花姿と甘い香り、そして素敵な花言葉を持つ、春を代表する花の一つです。
原産地はイタリアで、17世紀にシチリア島の修道院で発見されたのが始まりと言われています。
日本には、明治時代に渡来し、甘い香りと美しい花から、多くの人に愛されるようになりました。
春から夏にかけて、色とりどりの花を咲かせるスイートピー。
その花は、小さな蝶が羽を広げたような、可愛らしい形をしており、見る人の心を和ませます。
夕方から夜にかけて、一層強くなる甘い香りも、スイートピーの魅力の一つです。
花の色は、ピンク、白、紫、青などの自然な色のものから、黄色やレインボーなどの染色されたものまで、 バリエーション豊かです。
花束やアレンジメントに、彩りを添える花として、広く親しまれています。
花言葉
スイートピーの花言葉は、「門出」「別離」「小さな幸せ」などがあります。
卒業式や送別会など、新たな門出を迎える人に贈る花として、よく選ばれます。
ヒヤシンス

- 学名:Hyacinthus orientalis
- 科名・属名:キジカクシ科(ユリ科とされることも)ヒヤシンス属
春の訪れを告げる花の一つ、ヒヤシンス。 鮮やかな色彩と甘く上品な香りが特徴で、多くの人々を魅了する球根植物です。
青紫の原種から、白、黄色、ピンク、赤など、様々なカラーバリエーションがあり、 香りも花色ごとに微妙に違うと言われています。
寒い冬を乗り越えて咲く姿は、まさに春の訪れを告げる花として、人々に愛されています。
香りの効果
ヒヤシンスの香りには、リラックス効果や気分を明るくしてくれる効果があると言われています。
アロマテラピーなどでも活用されており、その香りは私たちの心身に癒しを与えてくれます。
ギリシャ神話
ヒヤシンスには、ギリシア神話にまつわる切ない伝説が残されています。
美少年ヒュアキントスが、太陽神アポロンと風神ゼフュロスの両方から愛される中、ゼフュロスの嫉妬が原因で、 アポロンの投げた円盤が彼に当たり命を落としてしまいます。
その後、ヒュアキントスの流した血から、美しい深紅色のヒヤシンスが咲いたと伝えられています。
花言葉
ヒヤシンスの花言葉は、「スポーツ」「ゲーム」「悲しみを超えた愛」などがあります。
ギリシャ神話に登場する、スポーツ万能な美少年ヒュアキントスに由来すると言われています。
アネモネ

- 学名:Anemone coronaria
- 科・属名:キンポウゲ科・アネモネ属
- 花言葉:「あなたを愛します」「はかない恋」
春の訪れとともに、 鮮やかな色彩を見せてくれるアネモネ。学名Anemoneの語源は、ギリシア語で「風]を意味すると言われています。
中心部の暗い色の花芯と、その周りを囲む明るい花びらのコントラストが絶妙で、見る人を魅了します。
多彩な花色と咲き方
白やピンク、紫、赤、グリーンなど、多彩な色があり、一重咲きから八重咲きまで、様々な品種を楽しむことができます。
太陽に敏感な花
太陽の光に敏感で、 光の強さに応じて花を開閉する様子も、 アネモネならではの特徴です。
花言葉とギリシア神話
アネモネの花言葉は、「あなたを愛します」「はかない恋」。
ギリシア神話では、風の娘アネモネが、風神ゼフュロスと恋に落ちますが、彼の妻であるフローラに嫉妬され、花の姿に変えられてしまうという悲しい伝説があります。
透明感のある花びらと、ミステリアスな雰囲気が魅力的なアネモネ。
春の庭や花束に彩りを添える存在として、毎年多くの人に愛されています。
フラワーエッセンス:花のエネルギーで心を癒す
フラワーエッセンスは、花のエネルギーを水に転写して作られる、植物療法の一つです。
古くから世界中で愛されてきた自然療法で、感情のバランスを整え、心を癒す効果が期待されています。
製法
フラワーエッセンスの製法には、主に太陽法と煮沸法の2種類があります。
- 太陽法:柔らかい花を水に浮かべ、太陽光を使ってエネルギーを水に転写します。
- 煮沸法:花や葉を水で煮沸し、エネルギーを水に転写します。
エッセンシャルオイルとの違い
フラワーエッセンスは、エッセンシャルオイルやハーブとは異なり、香りはありません。
花のエネルギーそのものを、水に転写したものであり、心の調整や感情のバランスを整えるために使用されます。
効果
フラワーエッセンスは、不安、悲しみ、恐れなどの感情からくる、心身の不調を癒してくれると言われています。
ストレス社会に生きる現代人にとって、フラワーエッセンスは、心のケアに役立つアイテムの一つと言えるでしょう。
使い方
フラワーエッセンスは、一般的に、数滴を水に混ぜて飲んだり、直接舌下に垂らしたりして使用します。
その他にも、お風呂に入れたり、スプレーボトルに入れて空間に散布したり、様々な方法で利用できます。
その他
フラワーエッセンスは、副作用がないと言われており、赤ちゃんやペットにも安心して使用できます。
ただし、効果には個人差がありますので、自分に合ったフラワーエッセンスを選ぶことが大切です。
FES ヴァイオレット フラワーエッセンス

FESはオーガニック認証を取得しているブランドです。
FES スイートピー フラワーエッセンス

FES ヒアシンス フラワーエッセンス

アネモネ パシフィックエッセンス

エッセンシャルオイル:植物の力を凝縮した、芳醇な香り
エッセンシャルオイル(精油)は、植物の花、葉、果皮、樹皮、根などから抽出された、天然の芳香成分です。
その濃厚な香りは、私たちの心身に様々な影響を与え、リラックス効果やリフレッシュ効果、心身のバランスを整える効果などが期待できます。
抽出方法
精油の抽出方法には、主に水蒸気蒸留法、圧搾法、溶剤抽出法などがあります。
- 水蒸気蒸留法:植物を水蒸気で蒸し、蒸気とともに抽出された芳香成分を冷却して精油を抽出します。最も一般的な抽出方法です。
- 圧搾法:柑橘類の果皮を圧搾し、精油を抽出します。
- 溶剤抽出法:植物を溶剤に浸し、芳香成分を抽出します。水蒸気蒸留法では抽出できないデリケートな香りの花などに用いられます。
精油の香りは、鼻から脳に伝わり、自律神経やホルモンバランスを整える効果があると言われています。
様々な効果
精油の種類によって、期待できる効果は様々です。
フロリハナの マグノリア(ホワイトチャンパカ Magnolia ) 精油

エキゾチックでスパイシーなフローラルの香り。
ホワイトチャンパカ Magnolia :中国や東南アジアの熱帯および亜熱帯地域で、観賞用として広く栽培されているモクレンの仲間です。香りの強い白い花を咲かせます。
フロリハナのエッセンシャルオイルは、世界各地の厳選された植物から、1滴1滴丁寧に抽出した、100%天然ピュアなオーガニックオイルです。1993年の創業以来、ヨーロッパ(AB)、日本(JAS)、アメリカ(USDA)など、世界各国の厳しいオーガニック認証を取得。自然の恵みを最大限に引き出した、高品質なエッセンシャルオイルです。
エッセンシャルオイル ヒアシンス・アブソリュート

マンデイムーンのヒヤシンス・アブソリュート・野生種は、オランダで自生するヒヤシンスオリエンタリス(Hyacinthus orientalis)の、 紫色の花から抽出された、大変希少なエッセンシャルオイルです。
100kgの花から、わずか20~30gしか採れないその香りは、まさに自然の恵みと言えるでしょう。
肌を柔らかくする効果に優れているので、ホホバオイルなどで希釈してケアすることで、肌荒れなどの改善に。また疲れを癒し、良質な眠りへと導いてくれます。
まとめ
春は、様々な花が咲き誇り、私たちの五感を刺激してくれる、一年で最も美しい季節の一つです。
春の花々は、自然の力とともに私たちに安らぎと喜びを届けてくれる素晴らしい存在であり、心を惹きつけ、古くから多くの伝説や物語にも登場してきました。春の風に乗って漂う花の香りや、色とりどりの美しい花々を楽しむことで、自然に癒されるひとときを持ちたいものです。春の訪れを告げる花たちが、今年も私たちに豊かな彩りと癒しをもたらしてくれますように。